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高野雅夫・名古屋大学・准教授ブログより

原発震災(7)原発を全部止めたら?

http://blog.goo.ne.jp/daizusensei/e/4fdfb6bead84198c5ecbd05030cc142d

原発震災(7)原発を全部止めたら?
2011-03-17 23:01:47 | Weblog 福島第一原発では今日も危機的な状況が続いている。警察や自衛隊が本格的に出動して、放水を行った。報道によれば自衛隊は一度に許容される被曝線量として100ミリシーベルトを設定している。今日、活動したヘリコプターの乗員はこの上限に近い被曝をしたものと思う。電力会社の職員、下請け作業員、そして消防、警察、自衛隊の隊員。とても心配である。100ミリシーベルトの被曝線量は急性障害が出かねない線量である。比ゆでなく決死の覚悟で作業にあたっていると思われる。

 私は原子力発電所はすぐに止めたほうがよいと考えている。その理由は、危険な放射性廃棄物が処理できないことや、プルトニウムの危険性などいくつかあるけれども、最大の理由は、その運転に作業員の放射線被曝が避けられないからだ。
 事故においては言語道断である。しかし、事故がなく順調に運転していても、前の記事に書いたように、作業員が放射線被曝し白血病で亡くなり、それが労災認定されているのである。原子力発電所は13ヶ月運転したら止めて定期検査をすることが義務付けられている。放射性物質を大量に含んだ一次冷却水系の点検整備には放射線被曝が避けられない。法定線量は年間50ミリシーベルトに対し、労災認定基準は年間5ミリシーベルト。この労災認定基準はEU委員会が勧告している値でもあり、根拠がある。この矛盾が解消されないかぎり、原子力発電所を運転することは、作業員を死の危険にさらすということが前提されていることになる。そのような電気を使いたいだろうか?
 私たちはちょっと暑いとか寒いと気楽にエアコンのスイッチを入れる。その電気がそれを作ってくれる人の命と引き換えになっているとしたら・・・私はそのような電気を使いたくない。今回のように多くの作業員が相当な量被曝してしまっている。それほどまでして使うようなものだろうか。

 「でも原子力発電所を全部止めたら、それは困るでしょう」という話がすぐに出る。しかし、どれほど困るのか、本当にやっていけないようなレベルなのか。具体的に考えてみようではないか。電気事業連合会【でんきの情報広場】HPのデータを使ってごく簡単に考えてみよう。


【年間総発電量について】
2009年の10電力会社の合計の年間総発電量は957TWh。(1TWh=1テラワット時=10億キロワット時)
そのうち原子力発電による発電量はその29%にあたる278TWh。
http://www.fepc.or.jp/present/jigyou/japan/sw_index_02/index.html
2009年の原子力以外の発電による発電量は、年間総発電量から原子力発電による発電量を引いた、957-278TWh=679TWh。
これは実は1985年の総発電量584TWhよりも多い。つまり1985年当時の電力消費量になれば、原子力発電所を全部止めてもやっていける。

【ピーク電力について】
 電力需給において大きな問題は、電力消費量が刻々と変わることである。一般に昼間多くて夜間少ない。夏多くて冬が少ない。電気はつくりおき(在庫)ができないというとても特殊な商品である。私たちが勝手にスイッチを入れるのにあわせて電力会社は発電所を動かしたり止めたりしなければならない。
 問題は電力消費のピークである。これをまかなうほどの発電施設をもっていなければならない。一方で、夜になればその多くが止まっていることになる。これを出力調整というが、原子力発電所は出力調整ができない。これを無理にやろうとして原子炉が暴走したのがチェルノブイリ原発の事故である。原子力発電所は出力100%で維持するのが基本である。そうすると、火力発電所の出力を変化させて電力消費の変動についていくことになる。夜にはほとんど原子力発電所だけが動いているという状況になる。
 原子力発電所を止めたとすると、夜は火力発電所を動かしていれば何も問題ない。ただ、夏のピーク電力近くは節電が必要である。どれくらいの節電をすればよいだろうか。
過去の消費電力の最高値は、2001年7月24日15時の183GWだった。(1GW=1ギガワット=100万kW)
http://www.fepc.or.jp/present/jigyou/japan/sw_index_05/index.html
現在の原子力発電所の発電設備容量は49GW。
http://www.fepc.or.jp/present/nuclear/setsubi/sw_index_01/index.html
したがって、原子力以外の発電所の設備容量は少なくとも183GW-49GW=134GWあると考えられる。
 直近のデータでは、ピーク電力は2009年8月7日15時に171GWだった。
http://www.fepc.or.jp/present/jigyou/japan/sw_index_05/index.html
2009年の状況では、原子力発電所をすべて止めると、ピーク時に171-134GW=37GW不足する。これは全体の37/171×100=22%である。つまり、ピーク時の電力消費の約2割を節電すれば原子力発電所がなくてもピーク電力をまかなえる。
 ところで、1985年のピーク電力は8月29日15時の110GWである。この状況になれば原子力発電所を全部止めてもやっていける。

 まとめると、総発電量で約3割、ピーク電力で約2割の節電によって、原子力発電所を止めても他の発電所の発電設備で電力消費をまかなうことができる。これはバブル経済をやっていた1980年代後半の電力消費量にあたる。なにか問題があるだろうか?
 80年代以降、人口の伸びは止まったし、産業部門の電力消費はあまり増えていない。一方、家庭とオフィスなどの民生部門の電力消費がとても伸びたのである。ビルがこれほど明るい必要があるだろうか?蛍光灯をLED照明に変え、必要にして十分な照明量にすれば、照明用の電力消費を一桁小さくすることができるだろう。
 家庭では、バブル期以降、ホットカーペット、湯沸かしポット、暖房便座、エアコンなど、ようは熱のために電気を使うようになった。もちろんあれば便利であるが、それほど大切なものだろうか?


 本当に大切なものはいったい何なのだろうか?この機会に深く考えたい。


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